<< 工房からの風2018 | main | 展示のおしらせ >>
手紙と風とぶらんこの話

 

しろい封筒が、風にゆられてからまったりほどけたりするさまを

二日間とおして見つめていた。

このうつくしい風景を、ともに見上げた彼女に

ありったけのありがとう、を。

 

わずかでも、光をかんじて持ち帰ってくれた人がいたのなら、とても嬉しい。

 

:::

 

 

いしいしんじさんの、ぶらんこ乗りにでてくる一説がぽかっとうかんでくる。

サーカスのぶらんこ乗りの夫婦の話のところ。

 

―わたしたちはずっと手をにぎってることはできませんのね

 

―ぶらんこのりだからな

 ずっとゆれているのがうんめいさ。

 けどどうだい、すこしだけでもこうして

 おたがいにいのちがけで手をつなげるのは、ほかでもない、

 すてきなこととおもうんだよ

 

:::

 

工房からの風がおわって、一週間。

思うことはたくさんあったはずなのに、思考が宙をさまよったまま、

なかなか言葉がでてこなかった。

洗濯だの掃除だの制作だの寝かしつけだのをとにかくめいいっぱい

繰り返す日々のなかで、昨日あたりほんとうにぽかっと思い出した。

 

ああ、そうだよなあ、こういうことだよなあ、と。

ようやくすこしすっきりする。

 

いつまでもずっと、てのは何事においても絶対にない。

ほんとうに手をつなぎたいときに

もうその手はなくなっていることだってある。

つなぎたいと思う手があるのならば

すこしの時間であってもいい、しっかり握っていないと。

ぶらんこ乗りは、生きているってこと、そのものだよなと思う。

 

いまのところ、これがいちばんしっくりくる自分への返事だろうか。

 

 

 

- 00:40 -
スポンサーサイト
- 00:40 -
CALENDAR
S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>
SELECTED ENTRIES
ARCHIVES
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE


SPONSORED LINKS