日向の風景

 

個展、無事に会期を終えました。

展示の初日に庭から摘んだ水仙が、最終日には満開になりました。

2月上旬とは思えぬやわらかな日差しに包まれ、

最後の一瞬まで愛おしい時間でした。

 

お客さまの、そしてヒナタノオトのみなさんの気持ちのあたたかさに

包まれて過ごした宝物のような6日間。

そして自分の人生に、こんなことが起こるなんて!と、

驚くような嬉しい出来事もあり、

作ってきてよかったなあ、としみじみ思ったのでした。

人生て・・・面白すぎる!

 

その時々に心にうかぶ思いを見つめて、

これからも私なりの風景を探し続けてゆきたいと思います。

そこから生まれるものが、誰かの生きているいまを彩る

風景の一部になれたら、とてもうれしいです。

 

ありがとうございました。

 

:::

 

家族総出で子守りと手伝いに来てくれた友人一家、

よく食べ、よく寝てくれた娘と、

自分の制作時間をすべてけずって子を見てくれた夫に感謝を。

子と遊ぶさなか、二度も職務質問をうけたにも関わらず

めげずに出かけていく姿は、神々しかった。

娘が話せるようになったら、いちばんはじめに教える言葉は

「この人は私のおとうさんです」にしようと、かたく心に誓ったのでした。

 

 

 

 

- 00:30 -
はじまりの朝

 

個展「器のある風景」ぶじに始まりをむかえることができました。

 

約束ごとなどもある中で、和やかに丁寧に器を見て下ったお客様と、

万全の準備と細やかな心配り、あたたかいまなざしで支えてくださった

ヒナタノオトのみなさまにおかげだと思っています。

こころより感謝いたします。

 

会期は7日木曜日までです。

お昼すぎから閉店16時まで、在店させていただきます。

 

:::

 

はじまりの朝、器のならぶ部屋にひとり静かにすわる時間があった。

なんだかよくわからないけれど、自然に手をあわせて祈った。

いったい何にむけての祈りだったのかなあ。

時間がたったいまでも、よくわからない。

でも、そのときはそうするのがいちばんしっくりくる感じだった。

自分の中のかみさまのようなもの、だろうか。

 

 

 

- 00:52 -
器のある風景

 

挽いたばかりの器が
しっとりと水を抱いて並んでいる
障子越しに光が差し
柔らかな輪郭が浮かびあがる
そのまっさらな美しさを留めておきたくて
瞬きもせず佇んでいる

 

:::

 

土に触れる中でいちばん美しいなあと思う瞬間です。

留めておきたいけれど消えてしまうもの。

制作の中にも、生活の中にもそう感じるものごとは多く、

そういう瞬間の重なりの中を生きていることを、

なにより幸せに思います。

 

明日からの個展。

器のある風景、心ゆくまで楽しみたいと思います。

 

- 22:47 -
個展のごあんない

 

松塚裕子展 ー 器のある風景 ー

 

ヒナタノオト

2019/2/2 (土) 〜 7 (木)
12:00〜18:00
会期中無休 | 最終日16:00まで

 

ひとの営みの中で
手に心によく働く器
味わい豊かな時間に添うようにある陶器
松塚裕子さんの新作の
どこかこっくりとした風合いは
どなたのどのような時間と共にあるのでしょうか

 

在店日 2/2(土),3(日)

 

:::

 

日本橋ヒナタノオトさんにて、個展をさせていただきます。

出産、産休をはさみ、個展は約1年半ぶり。

大きな変化の中にありましたが、少しずつ手を動かすことは

変わらぬ喜びと共にありました。

 

これまで作ってきたもの。

そして、これから深めてゆきたいと思っているもの。

ふたつの時間の間を行ったり来たりしながら作った器が並びます。

 

今回、「器のある風景」という素敵なタイトルを頂きました。

器がならぶ姿が好きです。

食卓でも、玄関でも、制作途中でも。

家族が寝た後、洗い終わった器をぼんやりと眺める時間も。

 

私にとってそれは、いまこの瞬間を、生きて感じているということ

そのものなのかもしれません。

留めておきたいけど過ぎてしまう時間や消えてゆく気持ちを

うつわに映そうとしているのかもしれません。

 

楽しんで見ていただけたら嬉しいです。

寒い中ではありますが、ぜひお出かけください。

 

※しばらくこの記事がトップにきます。更新はこの記事の下から。

 

 

 

 

 

 

- 16:16 -
0130

 

 

オーバル、そしてコンポート。

傾いたり歪んだりで、いつもロスが多いふたつ。

はじめて、作ったぶんすべてが無事にとれた。

かみしめるような喜び。

 

一方、はじめての試みの釉薬はやはりロスも多い。

そのぶん、きれいにとれた時の喜びも大きいけれど。

これから。まさにこれからだなあと思う。

もっと何度もつくり、失敗し、深く知る必要があるのだ。

 

今日が展示前さいごの窯たき。

余裕をもって作ってきたつもりでも、結局ぎりぎりまでやってしまう。

これはもう、そういう性分なのだろう。

身体が限界。

でも窯をあけるたび、うれしさ、落胆、安堵、次へむかう希望のようなものが

さまざまにぎっしりと詰まっていて、

ああ、やきものって面白いなあと思うのだ。

終わりたいような終わりたくないような、不思議な気持ちが行ったり来たり。

 

 

- 15:14 -
ある朝

 

今朝のろくろの、なんと気持ちの良かったことか。

ひくのが苦手な7寸の鉢。

またたくまに用意した土すべてがするすると形をかえた。

すこしの乱れもなく。ひとつの取りこぼしもなく。

土の中から、あるべき形をすくいあげるように取り出すことができた、そんな感じ。

ただ、透明な中にいるような、たとえようのない時間だった。

技術の未熟な私でさえ、続けている中で時おりこのようなことがある。

年に数回、あるかないか。

こういうのを何と言うのだろう。

なにか、大きなものに抱かれるような、感謝したくなるような、

泣きたくなるような、静かであたたかい感情とともにある。

 

ぱっと顔をあげると、障子に光がゆらいでいた。

 

- 23:12 -
工房からの風

 

2019年度工房からの風一次募集が始まっています。

詳しくはこちらを → 

 

:::

 

2012年の出展後から、いまに至るまで様々な場面で関わらせていただき、

ほんとうにたくさんの大切なものを受け取ってきました。

自分のものづくりを、おなじように大事に思い、

見つめて育もうとする人の目と手がここにはあるのだと思います。

ものつくる人間にとって、それは幸せなことだと思うのです。

 

 

 

 

- 22:23 -
展示のおしらせ

 

spiral market selection vol.400 「 1日の風景 」

3週目 “ 夜 ”

期間:2018.11.9-11.15
会場:スパイラルマーケット

 

3週にわたる企画展、3週目のグループにて参加させていただきます。

テーマは『夜』。

詳しくはこちらから→

 

:::

 

無数の色の欠片のなかから、いまの自分に響くものを探す。

ちらっと光るようなもの。

いざ形にしてゆくと、肩透かしをくらうこともあるし

やはりいいと思えることもある。

また、もとの欠片をじっと見直して考える。

新しい方法を探す。

少し良い兆しが見え始める。

またしても山。

さらに考える。試す。

そうして、最初に見えた光の要素をより濃く抽出してゆくように、

その色がいちばんよりよくいられる形を探していく。

果てしない作業のようだけど、はじめよりは確実に

自分の気持ちに沿うものに近づいていく感じがすごく楽しい。

 

前ほど失敗するのが嫌ではなくなった。

なんでこうなったのか、次はどうしたらいいんだろうと、

考えること自体に面白味を見いだせるようになってきている。

自分のなかでは、大きな変化のように思う。

 

すぐにうまくいくことや、結果がみえることに

さして興味がなくなったのと、

変に焦ることがなくなったからなのだと思う。

じっくり、どっしりやりたいという気持ちがつよい。

 

 

 

 

 

 

- 00:14 -
手紙と風とぶらんこの話

 

しろい封筒が、風にゆられてからまったりほどけたりするさまを

二日間とおして見つめていた。

このうつくしい風景を、ともに見上げた彼女に

ありったけのありがとう、を。

 

わずかでも、光をかんじて持ち帰ってくれた人がいたのなら、とても嬉しい。

 

:::

 

 

いしいしんじさんの、ぶらんこ乗りにでてくる一説がぽかっとうかんでくる。

サーカスのぶらんこ乗りの夫婦の話のところ。

 

―わたしたちはずっと手をにぎってることはできませんのね

 

―ぶらんこのりだからな

 ずっとゆれているのがうんめいさ。

 けどどうだい、すこしだけでもこうして

 おたがいにいのちがけで手をつなげるのは、ほかでもない、

 すてきなこととおもうんだよ

 

:::

 

工房からの風がおわって、一週間。

思うことはたくさんあったはずなのに、思考が宙をさまよったまま、

なかなか言葉がでてこなかった。

洗濯だの掃除だの制作だの寝かしつけだのをとにかくめいいっぱい

繰り返す日々のなかで、昨日あたりほんとうにぽかっと思い出した。

 

ああ、そうだよなあ、こういうことだよなあ、と。

ようやくすこしすっきりする。

 

いつまでもずっと、てのは何事においても絶対にない。

ほんとうに手をつなぎたいときに

もうその手はなくなっていることだってある。

つなぎたいと思う手があるのならば

すこしの時間であってもいい、しっかり握っていないと。

ぶらんこ乗りは、生きているってこと、そのものだよなと思う。

 

いまのところ、これがいちばんしっくりくる自分への返事だろうか。

 

 

 

- 00:40 -
工房からの風2018

 

今年は、風人として、文庫テントを担当させていただきます。

 

2018年10月13日(土) - 14日(日)
10:00 - 16:30
ニッケコルトンプラザ屋外会場

 

詳しくはこちらをご覧ください→

 

:::

 

10年ほど前に、ぷっつりと作る手が止まってしまったことがあった。

それはしばらく続き、何を作ったらいいか、どこへ向かったらいいか、

わからなくてとても苦しかった時期。まっくらな中にいるような。

そんなときに、本屋をふらふらしていてであったのが、

「手仕事を結ぶ庭」という本でした。

そこではじめて、工房からの風の存在を知り、

ここに出られるようになるまではなんとか頑張ってみようと、

ようやくもう一度歩き始めることができました。

 

心うごかされるスイッチは、色々あるし人によってさまざまだと思うのですが、

私の場合は、それは誰かから発せられる生きた言葉の中にあるようです。


文庫テントでは、これまでに工房からの風が発行した小冊子をはじめ、

作り手の言葉を紹介してゆく予定です。

ここで出会った言葉のかけらが、かつての自分がそうだったように、

いつか誰かの光になればいいなあと思っています。

 

:::

 

秋晴れの空の下、

作品に

ひとに

庭に

そして言葉に会いに

ぜひお出かけください!

 

 

 

- 16:42 -
CALENDAR
S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
2425262728  
<< February 2019 >>
SELECTED ENTRIES
ARCHIVES
MOBILE
qrcode
LINKS
PROFILE


SPONSORED LINKS