気配

 

山のようなピースの中から何かをさがす旅。

これから歩いていきたいところのしっぽのしっぽの先、

くらいに手が触れそうな、触れないような。

でも、気配はあるのかな。

まだまだこれから。

- 16:02 -

 

工房の押し入れをごそごそしていたら、昔のクロッキー帳がわんさかでてきた。ここ10年分くらいのもの。

無数の線がはしるページやら、鳥や、石のスケッチ。

色鉛筆で色までぬってある。

そのときかわいいと思ったらしい新聞の切り抜きのカピバラの写真。

気になった画家のなまえ。

 

ここ最近のクロッキー帖は、そういう雑多なページは姿を消し

とてもカッチリとした図面のようなスケッチに、

日付と何をいくつ作るのかの計画表、そして窯の日程のメモばかりだった。

 

昔のものを、ゆっくり見直す。

懸命に何かに手を伸ばしていた痕跡がいくつも、いくつも。

走り書きの「自分が手放したくないと思うような美しいものを」の文字に、なぜかどきりとする。

 

- 15:18 -
2018

新しい年のはじまり。

相変わらず大きな変化の中にある。

子は確実に日々大きくなっている。

ほんの数か月前のびっくりするほど小さな手を握ることは

もう二度とないのだと思うと、少しさびしい。

一瞬一瞬がもう戻らない大事な時間の中にあることを強く思う。

砂のようにこぼれてしまうけれど、その時間はまぶしい光になって

子の中にちらちら、きらきら、見え隠れしている。

 

制作に関しては、今年は調整の年にできたら、と。

ここ数年で熟したことは、より深めつつやってみたかったけれどなかなか手を出せないでいたことをやりたい。

身体がもどったら、すぐに展示の予定を入れていこうと思っていた。

でもなんとなく今はその動き方ではだめなような気がしている。

子ができたとき、なぜか少し休める、とほっとした。

そしてほっとしたことに、とても引っかかった。

夢中で手を動かしていたここ数年、とても充実していたし自分の足元を見ながら進んでいたはずなのになんでだろう、と。

もしかしたら、いつの間にか自分に合っていると思っていた速度を保てなくなっていたのかもしれない。

 

展示会をする間隔は、ほんとうにそれでよかったのか。

内容は、作品数はどうだったのか。告知の方法は。

注文や納品の予定を自分の能力をこえて、引き受けすぎていたのではないだろうか。長い間お待たせしてしまうような状態を、ほんとうに自分はいいと思っていたのか。

忙しさのなかで、取りこぼしてしまったものや手を放してしまった大事なものがあったのではないだろうか。

 

作ることから少し離れてみると、手を動かしているからこそ出会えた宝物のような時間があったことを思うとともに、残してきてしまった小さなしこりがはっきりと見えるようになった。そのすべてを取り除くことはできないかもしれないけれど、よりよくなるよう考えたい。

それはきっと今しかできない。

 

もっと自分にしっくりなじむやり方がきっと見つけられると思う。

そしたら今以上に作ることは楽しくなるし、心地よいペースで遠くまで行ける。そんな風に光のほうをみながら、土の中でじっくりどっしり養分を蓄える年にしたい。

 

 

 

 

 

- 17:09 -
年の終わりのつぶやき・2

チューリップの球根100個。

クリスマスの朝に届いた。

夫とふたり、土まみれになって植える。

ふかふかの土にねむって、たくさんの養分をたくわえて春を待つ。

花壇いっぱい、君の花。

少し大きくなった君へのプレゼント。

 

 

 

 

 

 

 

- 23:23 -
年の終わりのつぶやき・1

何か月ぶりかに髪を切る。

思い切って短くしようと決意して家を出る。

 

一人きりの体でバスに揺られていて、

自分の体がふわふわと頼りなげに感じることの不思議さよ。

子を産んだあと、いちばんの変化はこういう瞬間がふとやってくることだろうか。

色んな人に、

「何か変わったのか?」

「何も変わってないね」

と変化について言及されることが増えた。

自分でもよくわからない。

確かに生活のリズムは変化しただろうけれど、

相変わらず朝は二度寝がしたいし、

早くビールが飲みたいなあと思うし、

時間があれば手を動かしてなにか作りたいと強く思う。

10か月自分の中で人が一人育って外に出ても、

こんにちは、新しい自分!とはならないのだな。

そのことに肩透かしを食らったような、ほっとしたような変な気持ちになった。

ただ、大好きで大切な人がこの世に一人増えた。

家族と友達と仕事。そこに一人ぶん増えた、だけ。

そのことがとてもとても嬉しい。

今んとこ自分にわかるのはそのくらい。じゅうぶんだ。

 

髪を切って家に帰ったら、夫に「オカリナかよ!」と突っ込まれる。

いや、これマッシュって言うんだけど・・・。

あ、全然聞いてないや。

前に短くしたときは、サモハンキンポーと言われたので、まだマシなのか。

とりあえず、髪型は変わったみたい。

 

 

- 22:33 -
風50+展示即売会

 

風50+図録冊子刊行記念の展示即売会に参加いたします。

12月2日(土)10時〜18時

ニッケコルトンプラザ2階/コルトンホール

 

2日、在店させていただきます。ブログでもご紹介いただいています。→

販売方法など、詳しくはこちらをご覧ください → 

 

:::

 

冊子に掲載されている作家のみなさんの文章が素晴らしいです。

51作家それぞれの、幸福な時間について。

何度も読み返したくなる一冊です。

掲載作品が一堂に会する豪華な1日、ぜひお運びください。

 

:::

 

 

 

4か月ぶりにろくろにむかう。

手を止めている間、今までやってきたことができなくなっていたらどうしよう、そんなふうに思っていた。

不安におもうくらいなら、やっちゃえ〜てな感じでリハビリ的に再開。

久しぶりに一人になる時間も、土の感触も、手の動きも

全部が新鮮で心地よく、とにかく楽しかった。

すこしずつ、すすむ。

 

夜ねむるときに、隣で寝ている子の手をそっと触る。

まあるく握った鈴カステラみたいなふわふわの手を、自分の掌にのせて

しばらくころころしていると、眠たくなってくる。

柔らかな夜に包まれて一日が終わる。

 

どちらの時間も、自分にとっては今このときだけの

かけがえのない幸福な時間なのだと思う。

 

- 17:58 -
一か月

 

子が生まれてはや一か月。

3本しかなかったまつげがフサフサと生えてきたこの頃、

ようやく自分の体も復調のきざし。

 

何か作りたい欲がむずむず。

リハビリがてらおやつの蒸しパンをつくったり

合間の時間で作りたい形をスケッチしたり。

 

「一度止めてしまったエンジンは、ふたたび動かすのに時間がかかる。

完全に止めてしまわず、アイドリングで。」

最近ずっとあたまのなかをぐるぐるしている。

信頼する方からかけていただいた言葉。

 

子を世話するのは初めてのことだけど、

どこか土を触るのと似ているように思うことがある。

部屋の温度や湿度を気にしてそっと布団をかけるとき、

土が乾きすぎないようにビニールをかけたり外したりしていた自分の姿が頭をよぎる。

まったく別のことのように思えることでも、

ぐるっと一周したら案外つながっているのかもしれない。

それを芯から実感できるのは、きっともっと先のことだろうけど。

 

いまは少しずつ、

まっさらな小さな人と共に自分の新しい形を探し始めたところ。

静かにエンジンをかけたまま。いつでも動き出せるように。

秋の日差しのうつろいとともに過ぎる、愛おしい日々。

 

 

- 12:50 -
風50+

 

美しい冊子が届きました。

工房からの風、15回という節目の年に

51人の工芸作家の作品と文章を編んだ一冊。

 

私も、作品と文章を掲載いただきました。

若き日に、あこがれていたような作家の方とともに、

まさか自分の名前ものっているなんて。

とても、しあわせです。

かみしめながら、1ページずつ読んでいます。

編んだ方の想い、「伝えたい」がとてもまっすぐで直球。

ほんとうに美しい一冊になっていると思います。

 

明日、明後日開催の第15回工房からの風。

この冊子の販売、そして一部掲載作家による作品展示があります。

(当日の販売はありません。販売は後日。)

 

お天気ですが、心配ないと思います。

どんな日であれ、その年にしかないエネルギーでむかえてくれるのが

工房からの風。

必ず、こころが澄むような出会いがあります。

ぜひおでかけ頂きたくおもいます。

- 23:33 -
その手の先に

 

わたくしごとですが。

10月2日、子がうまれました。

おまんじゅう顔した女の子。

 

彼女がお腹の中でまだ細胞みたいだったころ、

私はそのちっちゃな心臓がいつか止まってしまうんではないかと

毎日不安で不安でしかたなかった。

 

そのころ読んでいた、星野道夫さんの「長い旅の途上」の一説に

カリール・ギブランの詩が引用されていた。

 

あなたの子供は、あなたの子供ではない。

彼らは人生そのものの息子であり、娘である。

彼らはあなたを通じてくるが、あなたからくるのではない。

彼らはあなたとともにいるが、あなたに屈しない。

あなたは彼らに愛情を与えてもいいが、あなたの考えを与えてはいけない。

何故なら、彼らの心は、あなたが訪ねてみることもできない、

夢の中でも訪ねてみることもできない

明日の家にすんでいるからだ。

 

身体をひとつにしていてさえ、どんなに生きてほしいと願っても

わたしの思いは届かない。

もうすでに、ひとつの個として存在している彼女の生命力を信じるしかない。

これから先も私にできることは、信じて待つ、こと。

ただそれだけなのだなあと10か月のあいだ思い続けてきました。

 

そのちっちゃな手で何に触れて、何に心動かされて生きていくのかな。

どうかたくさんのやさしさに包まれる人生でありますように。

- 14:36 -
おしらせ・ふたつめ

 

第15回 

工房からの風

 

2017年10月14日(土)・15日(日)

ニッケコルトンプラザ

10:00〜16:30

 

:::

 

工房からの風、今年はなんと15回展です。

毎年この時期になると、新鮮に続けていくことの意味を考えます。

試行錯誤、たくさんの人の手と知恵と心で育んだ15回の重み。

いろんな人の顔が浮かんできます。じんわりしてしまいます。

 

どうか晴れますように。

たくさんの人があたたかく集う場所になりますように。

今年は会場には行けぬのですが、陰ながら全力で祈っております。

 

:::

 

今年、記念図録冊子「風50+」が刊行されます。

作品写真&文章を掲載いただいております。

この節目の年に、ありがたいことこのうえないです。

きっと見ごたえのある一冊になっているのだろうなあ〜。

当日は、図録冊子の販売、掲載作家による一部作品の展示があります。

(当日の作品販売はありません。販売は12月2日コルトンホールにて。

時期が近づきましたらまたブログにてお知らせいたします。)

 

本年度出展作家のみなさまのブースはもちろんのこと、

ワークショップやデモンストレーション、トークイベントもたくさん!

さわやかな秋の日に、ぜひぜひお運びくださいませ!

 

詳しくはこちらを → 

そして、ラジオ好きとしては、ココは絶対はずせないとこ・・・! → 

radikoのタイムフリーには、ほんとうにお世話になっている。便利!

保存期間は一週間ですよ〜!

 

 

 

- 23:32 -
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